おたまじゃくしはカエルの子

元小学校教員の、徒然なる日々の記録

旅立ち

 小学校を辞めて、早くも1年が経った。

 

 小学校の現場は、本当に忙しかった。

朝は、8時前には出勤して(早い人は7時くらいには来ていたが)、夜は8時、遅いと9時くらいまで残業が当たり前。土曜、日曜も出勤する事もしばしば。一日、いや一年の全てが学校の事で占められていて、自分の事を考える時間もあまりなかった気がする。

 

・・・・・いや、ひょっとして考えないようにしていただけなのかもしれない。

 

 

あの生活に区切りを付けて、早一年。胸に花の飾りをつけた卒業式帰りらしい子供達の姿を横目で見ながら私は旅立った。行先はカナダ、バンクーバー

 

ここからの半年が、あっという間なのか、それとも長い長い日々になるのか、それはまだわからない。何か得て帰れるのか、それともただの休暇でおわるのかもわからない。わからないけど、乗りかかった船、いや、もう飛行機にはもう乗って旅立ってしまったのが昨日のはなし。

 

子供達がオタマからカエルになるのを見守っていたのに、自分はいつまでもカエルになれない。そんな葛藤を抱えていた32歳の旅たちの春。