おたまじゃくしはカエルの子

元小学校教員の、徒然なる日々の記録

うに丼への道

相方は、北海道でどこの山を登るかが目下の関心だったようだ。私は登る事より、食べる方が気になっていた。そりゃ、そうだろう。山は日本全国にあるが、北海道にしかない食べ物は沢山ある。

 

一番食べたかったのは、ウニ。

 

子供の頃、寿司屋のカウンターに座り、

「まぐろは白いのと赤いの、どっちがいい?」

と聞く板さんに、ためらいもなく

「白いの」

と答えるクソ生意気なガキだった私は、もちろん

「次、ウニ」

としゃーしゃーと注文していた。(今から思うと、引っ叩きたくなる)

 

とは言え、私が生まれ育ったのは、海なし県の岐阜の片田舎。新鮮な海産物がいつでも手に入るわけもない。テレビの旅番組なんかで、芸能人がウニ丼なんかを食べながら

「あま~い、とろけちゃう!」

と絶叫するのを見ながら、

「ホンモノはきっと違うに違いない」

と思い続けてきた。

 

北海道と聞いて、頭に真っ先に思い浮かんだのは海鮮丼で、利尻島の方に行ってみようとなった時に浮かんだのはうに丼だった。お~ついに私も、

「あま~い、とろけちゃう!」

を絶叫する日がやってくるのか。